【久遠の彼方】
21~28章までの主な感想

TSさんが制作しているSRPG久遠の彼方が28話まで公開され、ちょうど区切りの良いところで終わっているので個人的な感想を書き綴っていきます。

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ストーリー

簡単に言うと、これまで争っていたカノム・コクトが魔王に立ちむかうためクオンを中心として一緒に戦うという展開。

22話の冒頭からマップのほとんどが魔族の支配域になっていて、それに伴い敵も強化。

これまで数えるほどしか出てこなかった魔族たちが魔王復活とともに現れクオンたちの前に立ち塞がってくる。

マップ攻略の面では、クオンが出撃しているマップは基本的にそこまで難しくなく、クオンがいないマップは難しいのが多いので苦戦している感が出てくる。

カノム勢だけの24話やコクト勢だけの25・6話は手数が足りないので難しめ。

クオンは魔族との共存を目指し、魔族は人間の絶滅を目指すというそれぞれの考えの中でクオンに賛同する魔族も現れ、ついにはアスパルト一派までも仲間になっていく。

26話後半のマップ攻略でクロック・ファーブルトン・フェンネルなどがクオンの元に一堂に会する光景は胸が熱くなる。

その後はサツカ・ネオテムなどの三魔将や強力な魔族たちと1つのマップで複数体を倒さなければならない状態がもはや当たり前になるほど熾烈な戦いが続く。

28話で人vs魔族・勇者と魔王の戦いは双方が多くの血を流し一旦の区切りを迎える。

ストーリー説明が下手で嫌になりますが、これまでの長い戦いがあったからこそ貴族社会のことや魔族の扱いなどをしっかりと理解させ、22話からようやくそれぞれの本題に向き合う形はとてもわかりやすい。

『貴族社会は魔法がすべて』という根幹がある中で、人間よりも魔法に優れる魔族を悪と断じてきたことで生まれた争いなのでどちらにも正義と呼べるものがある。

魔族の方が虐げられてきた年数が長い分、その恨みが深いのも理解できる。

どちらも話し合いの場を設けず、人間は魔族を見たら即排除。魔族は人間に弱みを見せたら殺されると思っているのでまともに眠れず魔物を呼び出し守ってもらう。

こんな状態が何百年も続けばクオンが『共存を目指そう』と言ってもすぐに信用できるわけがないのは明らか。

まだ28話でもこの問題はまだ解決していないので今後も見届けたい。

 

 

 

語りすぎましたが、28話までのストーリーを区切るとするとだいたい10話区切りとなり、下記のようになると思います。

1~10話 冒険活劇・世界観の説明

11~20話 カノムとコクト 国vs国 暗躍する魔族

21話 過去編 勇者とは何か

22話~28話 人間vs魔族 勇者vs魔王 それぞれのこれから

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マップ攻略

全体的にマップが広くなったことに加え、マップに配置されている宝箱が増えた。

宝箱は誰が開けても経験値が同じ量入手できたのでレベルの高い味方に開けさせていたが、それも敵が強くなったことで忙しくなり思うようにいかないように。

魔王復活に伴って魔物の強さが上がり、ザコのオークですらHPが減った状態だと【怒り】によって被ダメージが増加するので放置するのは危険。

それに伴い、20話までは通りが悪かったスタン効果を持つ技は魔物たち相手には非常に通りが良いので価値が上昇した。

射程も範囲も広いシュナの結界風雷刃はルールオブゴッドくらい強力な技となる。

というか、スタンが効く敵リストを作った方が良いと思うくらい知ってるか知っていないで難易度が大きく変わる。

特にリッチにスタンが効くと知っていれば全然違う。あいつの回復=全回復みたいなもの。

他は敵の射程が全体的に伸びたことで待機位置がさらに重要になり、移動力6では物足りなく感じる機会が増えて移動力7が個人的には標準の数字となった。

味方の最大威力の技が射程1のものが多いことも移動力6では物足りなくなる理由だろう。

クロックのメテオサプレス、カシューの地裂崩撃は22話からでは火力が足りない。ソードオブメテオ・真向・一之太刀でこちらの満足できる数字になる。

難しかったマップ

24話中編

圧倒的に手数が足りない。

主力であるはずのサーリィは途中で使い物にならなくなり、ティアンも疲れて弱くなる。

ハクルの騎士たちは中くらいの戦力なので強敵にはぶつけづらく、応援に来るユニットもジャレビ以外は心許ない。

この章を完全攻略したいのであればボスのドゥルチにまともにぶつけられるのがクロック・ジャレビの2人くらいしかいないので普通に骨が折れる。

アプデによりスイートポーションがチートみたいになったから迷わず使った方が良い。

何気にドゥルチから火・地耐性が無くなったことで攻略難易度が前より下がってやりやすくなっているのは優しさだろう。

攻略前にはクロックのソードオブメテオの威力・必殺は最大まで強化しておこう。

25話前編

アプデにより最初の待機位置から来る増援の魔物・ナン・オーギスなどが強化されていてアホみたいに強くなっている。

特に増援の魔物はボス並のステータスになっているのでまともに戦えば普通に死ぬ。

ナンはこの中では少しの強化くらいに落ち着いているが、オーギスに至っては『倒させる気ねーだろ!!』とツッコみたくなるほどの超強化を受けている。

ただでさえ高いステータスに4属性33%カットの【属性耐性】、挙句の果てに毎ターンHP400回復の【自己修復V】

【自己修復V】のせいで1ターンで倒すことを求められ、主力たち全員の最大技をぶつけてギリ倒せるか倒せないかなのでしっかり事前準備が必要となる。

最低でもキュネフ・バクラバには指輪をそれぞれ持たせてパワーゲインは必須。

幸い、操作できる同盟ユニットが多いので攻撃をそちらに逸らせ、その間にザコを減らして被ダメージを抑えたい。

エストラゴ→ザコ→ナン→オーギスの順番で倒していくのが理想。

28話後編

いよいよ魔王との最終決戦のため、敵の質がこれまでのマップで最大規模になっている。

大前提として、リューシャ・サツカ・ネオテムの3人は1ターンでも放置すれば普通に死人が出るのでこっちに来たら速攻撃破が求められる。

移動を始めるスイッチは確認した限りだと、階段より上に侵入すると全員がむかってくる。

サツカ・ネオテムはオーギス説得後に動き出し、このどちらかを倒すとリューシャが動き出すのでそれまでに下の強力な魔族たちは撃破しておきたい。

ちなみに階段を上ると全員動き出すが、階段にいる間は動かないので階段ギリギリにクオンを配置して釣り、強めのザコを倒しておくとその後が少しラクになる。

倒したあとはまとめて下に行き、真ん中に縄を垂らす選択肢があるので揃ったら垂らしてクオンで階段下に行くといい。

階段下の扉からは何体が味方の増援がくるので、魔物を倒して安全にしておきたい。

階段右側はスタンが通るザコと弓持ちが多いのでシュナ・バクラバ・アシュレーとほか数名、左側はメリ・ザッハなどを中心として数名を配置させるのがおすすめ。

出来れば右側のディル・アネットの方を優先して倒したいが、右側からオーギスがくるので左側のスターアニスたちを先に倒す。

オーギスの射程が長いので右側は鉤縄持ちのジャレビたちを配置するのもおすすめ。

オーギス説得後にサツカ・ネオテムの2人が動き出す。2ターン後には階段付近までくるので、クオン・ユナイト使いは真ん中に集めて体勢を整える。

十字に配置してベニエのエンチャントフレア・トゥルンのアンクラッシュでステータス上昇をしておきたい。

どちらかを撃破するとリューシャが動き出し、2人を撃破後はリューシャの【絶対防御】が外れてダメージが入るようになる。

その後は主力では無いユニットで階段上の宝箱を回収、主力でリューシャを倒す。三魔将をスムーズに倒すためにもクオンの時間加速を2回は残しておきたい。

他は強化されたスイートポーションを何個か使うことも視野に入れておこう。

このマップは固定ユニットの他に自由出撃枠があり、個人的なおすすめはオペラ・ベニエ・バクラバ・ファッジの4名。

オペラは高火力のユナイト、ベニエはエンチャントフレアの補助、弓回避・ミッドナイトフォグが役立つバクラバ、エアライドのファッジというのが主な理由。

キャラクター

主人公のクオンが余裕で霞むくらいの魅力的なキャラクターがこの作品には何人もいる。

脇役が主人公よりも人気になるのはもはや当たり前なので特に不思議には感じないが、『え?このキャラクター好きなの?』みたいなキャラクターをこの作品で初めて好きになった。

それがボーロングである。

誰がどう見てもよくいる魔法使いのじーさんなのだが、自分がこのゲームで1番好きなキャラクター。断じてネタでは無い。

ハツナギが即位する前からトウガに来ており、最近はクオン・カナタの勉強係の仕事をしている魔法の腕もなかなかの実力者・そしてコクトの間者。

10話ではクオン・カナタに魔族の血が流れているのがわかりコクトに戻るというのがボーロングの主な背景である。

しかし、裏切ったあとも20年以上をトウガで過ごしクオン・カナタが生まれた頃から知っているので情を捨てきれておらず、戦闘会話などでそれが見え隠れする。

それがボーロングの魅力。

サーリィとの戦闘会話で自分の行いに対する感情を吐露し、同じ教育係だったカシューと相対した時にはこちらに投降するように言われても頑なに戻ろうとしない。

口ではクオンたちのこと突っぱねてもカシューとの会話後に攻撃不能になるので、さっき言っていた台詞は本心では無いとわかる描写は、酸いも甘いも経験したボーロングにしか出せない人間臭さと言える。

その後の20話でのカシューとの会話ではこれまでの甘さを捨て去り、『1度裏切った自分は最後までコクトの人間として全うする』と言わんばかりの気迫を感じる。

ここの会話は痺れる。ボーロングの覚悟の重さが伝わる良い戦闘会話。

こんな感じでボーロングのことが好きすぎて22話からは『コクトはどうなってるかな~』じゃなくて『ボーロングは大丈夫かな~』の気持ちの方が強かった。

だからコクトが合流したあとのボスクラスとの戦闘会話が他と比べて少なかったのはめちゃくちゃ不満です。

28話なんてボス全員にぶつけても1回も無かった、カシューでもあるのに悲しすぎる。最後の方は他のゲームでもよくある説明じーさんみたいになってたからなおさら。

もう光が当たることはないだろうな、主人公たちの方ばっかりフューチャーされてその他大勢になりそうでしかない。

それでも自分はこのゲームで1番好きなキャラクターはボーロングだと言い続けるし、もしボーロングのファンクラブが出来たら会員No.1は誰にも譲らないほど思いは強い。

キャラクターと言っておきながらボーロングのことしか書いていませんが、それだけボーロングには魅力があるのです。

他の好きなキャラクターはザッと思い浮かぶのでカシュー・パーキン・トゥルン・シュナの4人。ボーロングほどでは無いにしろ語れる自信があると思います。

この他にもザッハも好きだし、クロックもサーリィも好きなので、キャラクターが生きている良いゲームだと感じる。

あとがき

本当に面白いゲームだからこそ、このまま只のいちフリーゲームで埋もれて欲しくない。

色んな人にプレイしてほしい。

『何様だよ!!』と思われるのは百も承知、このゲームは普通に50万本くらい売れてもおかしくないほどの完成度と面白さがある。

でも、SRPGはゲームジャンルの中ではニッチでプレイ人口も少ないうえに、そのプレイ人口の中でも好き嫌いがあるから手に取ってもらえる機会が少ないのは悲しすぎる。

ファイアーエムブレム派・スパロボ派・オウガバトル派など多岐に渡っているのが現状、全てが好きという人はまずいない。

作者のTSさんは嫌がるだろうが、自分は昔のファイアーエムブレムに魅せられた人間でTSさんのこれまでのSRPGstudio作品は全てプレイして全部ハマった。

そんな自分の体験談として、昔のファイアーエムブレムが好きな人はとりあえずプレイしてほしいというのが本音。

主な理由としては技を使う時のMP管理はファイアーエムブレムには無い感触で最初は戸惑うが、その他のほとんどの操作性でブレーキになるところが見当たらないから。

ゲーム機でしかゲームをしていない人はマウス操作やキーボード操作に慣れないのでゲームパッドを買えば操作性は同じになる。

game.iniを少しいじり、JoyToKeyでボタン配置すれば馴染みある操作性に早変わりする。

あとはストーリーもよく出来ているし、プレイヤーに媚びるような変な個性付けしないので胸やけしないのも良い。

なんて説明したら良いのかわからないけど、自由に兵種変更ができないところも好き。

兵種変更が出来ないのは自由性が低いと言われるが、SRPGのユニットは兵種も含めてキャラクターの個性なので、自由に変更できると個性が薄まると個人的に感じる。

基本的に1人で作るフリーゲームゆえの作業量の問題もあり、兵種を何個も用意できないのはむしろプラスだと思う。

話が少し逸れましたが、久遠の彼方28話は完結していないものの区切りの良いところで終わっているので人に勧めるならちょうど良いタイミングではないだろうか。

もっとこのゲームが広まり、ボーロング愛満載のこのブログを見に来てくれる人が増えたら個人的にはとても嬉しいです。

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